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リールスプールの下巻き計算

メインラインの長さが短いとスプールの巻き量が足りず、飛距離の影響やトラブルの原因となるため、スプールの正しい位置まで糸を巻くための調整用に下巻きを入れます。

主要メーカーの多くのリールでは、 PE とナイロン両方の糸巻量情報が公開されています。例えば、下記のラインキャパだとします。

糸巻量(号-m):ナイロン 3-200 4-180/PE 2-300 3-200

メインラインで PE2 号を 150m とすれば、半分の量を巻くことになるので、ナイロン 3 号での下巻きは半分の 150m でよい。このように長さをベースに考えると、 PE とかナイロンとか考える必要はありません。
とはいえ、都度計算は面倒なので、計算ツールを作りました。

使い方

  1. メインラインの号数と最大巻き量(カタログ値)を入力
  2. メインラインを巻きたい量を入力
  3. 下巻き用の号数の最大巻き量(カタログ値)を入力
  4. 「計算する」ボタンを押すと、下巻きの必要量が表示されます

Fishing Tackle Tools(釣り用便利計算ツール)

計測値の使い方

必要な長さのメインラインを入手したとして、残りの下巻きをどうやって必要な長さを巻けばよいか?基本的にラインカウンターのような道具で実際に糸の出入りの実測値を計測する必要があります。
わたしはプロックスのデプスチェッカーを使っています。

プロックスのデプスチェッカー

デプスチェッカープロックス

下巻き量の計算は目安

ラインの巻き量を正確に計算するのは、実はかなり難しいです。メーカーが公表する巻き量(ラインキャパ)は特定の想定ラインをもとにした理論値であり、実際には以下のような要因で誤差が生じます。スプール下巻き計算ツールはこれらの特性を理解した上でお使いください。

スプールの構造的特性

スプールは内側から外側へと巻いていく構造のため、同じ 1 周でも内側は短い距離を巻き、外側はより長い距離を必要とします。

結果として、スプールの内側の体積(前半 50%)が、全体の巻き量の 60~70%を占めるという非線形性が生じます。

このため、「残り半分のスペースがあるから、あと半分の糸が巻ける」とは限りませんし、「ハンドル 1 回転あたりの巻き取り長さ」も常に一定ではありません。
スプールの外周が変わるため、最初と最後では巻き取り距離が異なり、正確な計算にはなりません。

糸の太さに関する誤差

同じ号数、同じ素材(ナイロン・ PE ・フロロ)でも、メーカーや編み数によって実際の太さが異なります。

例:PE1.5 号でも A 社は 0.20mm 、 B 社は 0.23mm という差があり、これによって巻ける長さにも違いが生じます。

実用的な対処法

計算だけで下巻きを正確に調整するのは難しく、実際には一度メインラインを希望の長さだけ巻いてから、残りに下巻きをちょうどよい位置まで巻きます。それをボビンなどを使い、 2 度ひっくり返して、下巻き側から巻き直すのが確実です。この方法なら最終的に下巻きとメインラインの合計でスプールを最適な状態にできます。

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執筆:R3098

普段は Web アプリケーションの開発・運用などデジタル分野携わっていますが、このブログは趣味のアウトドアや釣り、生活についての雑記となります。

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